Run-D.M.C. のミュージック・ヴィデオ

実は Run-D.M.C. はほとんど聴かなかった。ヒップホップに夢中になったころ、すでに Run-D.M.C. のフロウもビートもすごく古く感じられてしまう時代で。
しかし、今落ちついて聴いてみるとうれしいこともある。たとえば "Rock Box" のイントロの "Run" って呼び声。ザ・ファーサイド (The Pharcyde) の 2nd アルバム "Labcabincalifornia" (asin:B00005A09J) に収録された、ジェイ・ディー (Jay Dee) 制作の "Runnin'" (傑作!!) のイントロに響いてるのはこれだと聞いていたのだけど、原曲をちゃんと聴かずじまいになっていたのだ。あるいは "The Ave." のイントロなどにある "ナナンナンナンナナ" という声。デ・ラ・ソウル (De La Soul) の 3rd アルバム "Buhloone Mindstate" (asin:B000000HJ3) 収録の "Breakadawn" (これも傑作!) でループされてるのはこれだ。こっちは知らなかった。あと、"Beats To The Rhyme" で聞こえる "ピーンピーン" という電子音にも聴きおぼえがあるのだけど、どこでだったか今は思い出せない。ちなみに "Runnin'" と "Breakadawn" は、ともにシングルになった曲で、YouTube でてきとうに検索すれば勝手にアップロードされたものが出てくる。
しかし、エアロスミス (Aerosmith) とやった "Walk This Way" などは別にいいんだけど、"Rock Box" はちょっとかんべんしてくれという感じがする。全編通してギターが入ってて、これがヒドイ。弾いてるのはエディ・マルティネス (Eddie Martinez) という人で、ミック・ジャガー (Mick Jagger) の 1st ソロ・アルバム "She's The Boss" (asin:B000002IXG) にジェフ・ベック (Jeff Beck) らとともに参加したりもしたセッション・ミュージシャンらしいのだけど、'80s のゴミのようなハード・ロックのギター・ソロを延々と聴かされてはたまらない。全体的にも、この手のハード・ロックとの融合をはかったタイプより、ヒップホップ・オリエンテッドな曲のほうが良い。"Run's House" なんてライヴで盛り上がるさまが目に浮かぶようで。
そういえば、"Walk This Way" はなんで公式に公開されてないんだろう。パブリック・エナミー (Public Enemy) がアンスラックス (Anthrax) と演った "Bring The Noise" も公式公開リストから漏れてたけど、こういう共演ものは権利関係の処理で問題が出たりするんだろうか。
2008-02-28 追記: "Walk This Way" のミュージック・ヴィデオを追加。ただし、This video is not available in your country. (この動画はお住まいの地域ではご利用いただけません。) とのこと。広告システムが日本でも動くまでは観れないのかな。一応リンクだけ貼っておく。